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目からウロコの 政治学入門

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第3話 国家論

一、 国家とは

○国家の三要素とは[1]国家領域、[2]主権、[3]人民である。

○「国家とはある一定の領域内部で正当な物理的強制力行使を独占的に要求する人間共同体である」(M・ウェーバー)

○国家論とはこのように定義付けされる国家の性質を論ずる。

二、 近代以前の国家、近代国家、そして現代国家

1、近代以前の国家…ローマカトリック教会組織→王権の確立→絶対王政

2、近代国家…絶対王政→市民革命
(特質)
市民社会、自由放任経済、自由権の擁護、チープガヴァメント、立法国家、夜警国家

3、現代国家…市民革命→(自由放任経済により貧富の差が拡大)→大衆の政治参加
(特質)大衆社会、混合経済、社会権の実現、行政国家、福祉国家

三、その他の主要な国家論

1、階級国家論

「国家は支配階級である有産階級が被支配階級すなわち無産労働者階級を抑圧するための機関である。原始共産主義社会は社会的分業が発達するに従い生産手段の私的所有の容認へとすすむようになり、結局、階級的搾取の手段として国家が生まれる。」(F・エンゲルス、K・マルクス)

2、一元的国家論と多元的国家論

産業革命→植民地政策→帝国主義とナショナリズムの高揚→一元的国家論の台頭→個人的自由の危機→一元的国家論を否定する意味で多元的国家論が主張される。
  すなわち、一元的国家論とは社会を構成する全ての社会集団、団体、個人に対して国家は一元的権力いうならば絶対的主権を有するという考え方である。一方の多元的国家論は個人的自由を国家の圧迫から逃れさせるためには、バラバラの個人が形成する様々な日常的サークルを国家に対置させることが重要である旨を説く。すなわち国家もクラブも、学校も、会社も集団、組織であるという点では何ら変わりはないというように…。

 

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