第6話 議会
一、 議会制民主主義の成り立ち
[1]身分制議会→(市民革命)→[2]近代議会→[3]議会主義…→[7]機能
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|[6]多数決主義
[4]国民代表の理念→[5]下院優先の原則
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委任代表
[1]身分制議会(等族会議)
僧侶、貴族、市民の代表者から構成(フランスの三部会の場合)。委任代表のシステム。国王の諮問機関にすぎない。人民(プープル)代表原理。
[2]近代議会
市民革命後、封建的身分制度の崩壊により成立。
フランス…三部会から一院制の国民会議
イギリス…下院の権限が大幅に強化され、貴族院は実質的権限を失う。
国民代表の理念と多数決主義という原則に支えられる。
[3]議会主義
議会が国家の最高意思決定機関として政治の中心に位置すべきであるする理念。
[4]国民代表の理念
議員は皆、全国民の代表として全国民のために政治活動を行うと同時に国民主権の体現者でなければならない、とする理念。
[5]下院優先の原則
民意をより反映している下院が上院に対して優越する権限を与えられなければならない、という原則。
[6]多数決主義
最終的に多数の意見を採用するという意思決定の方法。これには「討論と説得」という方法原理の尊重が大前提になる。強行採決による多数者の横暴はこの民主主義に反する。
[7]議会の機能
(1)立法機能、(2)国民の代表機能、(3)討論による審議の機能、(4)行政部を統制・監督する機能
cf参加デモクラシーの台頭
二、 議会運営
[1]本会議中心主義
全議員が参加する本会議において、1法案提出、2審議、3採決を行う。三読会制ともいわれる。
[2]委員会中心主義
本会議での採決が行われる前に、議院から託された案件を予備的に審査する審議機関である。委員会での審議の結果は本会議での議決を拘束するものではない。
[3]法案提出
イギリス、日本…政府と議院に認められる。
アメリカ…議院のみに認められる。